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answer

たどり着いた駅は人の姿のない無人駅

電車内からの気温差に身体が縮まる気がした。

何もない大地にはうっすらと雪が積もっている。

「ここで何を調査するの?」

フランソワーズはジョーを見上げる。


長い戦いはまだ終わっていない。
負傷者も出ている。

ジョーがちょっと付き合ってと言うから付いてきた。

今回の事件の調査だと思っていた。


フランソワーズの質問にジョーは空を見上げる。

「ここなら誰も追って来ないよね」

「?」

ジョーの言っている事が理解できず、フランソワーズは首をかしげる。

「ここで静かに暮らそうか?」

「え?」

「もう疲れたよ…勝ち目のない戦いは…ここなら誰にも知られる事なく生きていけるよ」


フランソワーズはジョーの手を握る。


「次の電車は何時に来るの?」

「?」

「帰るの‼︎」

「フランソワーズ…」

「何を弱気になっているの?勝ち目のない戦いとどうして決めつけるの?まだ何か方法があるかもしれないじゃない!」


ジョーはフランソワーズの手をそっと離す。

「ありがとう…答えが見つかったよ」

「ジョー?」

「ずっと迷っていた気持ちが今吹っ切れた。キミに答えを出してもらいたかったのかもしれない」

「帰りましょう。みんながあなたを待っているわ…」


「うん」


帰りの電車が到着するまで、2人は雪のホームで手を握りあう。

 

 

 

 

 

2016.12.5

 

 


 

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