
Consciousness
ここは深い森の中
こんな所で事件が起こるとしたら、秘密基地とかなんだろうが、5日も探し歩いているが基
地どころか動物にも出くわさない。
森の中で5日経っても動物に出会わないという所ですでにこの辺りで何かが起こっているのは明らかなのだが。
何かが起こらない限り、僕の出番はない。
彼女…同行しているフランソワーズが日々索敵している。
彼女の高性能レーダーにも反応しないとなると自分達がまんまとワナに入り込んでいるのでは?
との警戒もあるが、5日経ち何の動きもない。
夜はテントを張る。
フランソワーズがテントで、僕は外で寝てもいいと思い建ててみたら、テントが2室になっていた。
このテントを準備したのはきっとピュンマだと瞬時に思った。
ジェットなら…
迷わず1室のちっちゃいやつだろう。
僕が外に出るのも計算済みだ。
…一緒に寝る?
いやいやそればダメでしょう。
フランソワーズは女の子…
あ、そうだよね。
彼女は女の子なんだ。
…と気づいたのが5日目
それまで周りを警戒する事しか考えていなかったから。
日に日に機嫌が悪くなっている彼女にも気づかないまま。
7日目に届いた物資
ヘリは着陸できないから、パラシュートで降下させた。
僕が受け取ろうとしたら、フランソワーズが「私が取るから!」と僕を制した。
見られたくない物があるんだなと察し、その場を離れる。
箱の中身を確認しているのを見届けて、近くにパトロールに出かけた。
戻ってきたのはあたりが暗くなった頃。
灯りが見える方に近づいてハッとなる。
そこは川が流れている。
木と木の間にバスタオルで目隠しをしていたようだが。風が吹き見えた彼女の…
防護服では分からなかった。
ランタンの明かりに照らされた彼女は
とても美しかった。
音を立てないようにその場を去る。
それからしばらくして、フランソワーズが防護服姿で帰ってきた。
あの光景がフラッシュバックして首を振る。
2人で物資のレトルト食材を食べる。
今日も何も起こらなかった。
「食事終えたら…これ」
フランソワーズが物資の段ボールの中から白い箱を取り出した。
「一緒に食べようと…あら!」
「どうかした?」
「パラシュートで落としたから…」
そう言うと彼女は僕の方に白い箱の中身を見せる。
「ショートケーキ?」
「聞こえちゃったの、あなたの独り言が」
崩れてしまったショートケーキを上手に取り出すと、紙皿に乗せる。
「お誕生日おめでとう」
彼女は笑顔で僕に紙皿に乗った崩れまくったケーキを差し出す。
その笑顔を見ていたら、先程の川での彼女のボディラインがぼん!と頭の中に浮かんできた。
「あ、ありがとう」
崩れても味には関係ないわよね。
お店も指定したんだけど、きっとジェットが探して買って来てくれたんだわ。
今日の彼女はよく喋る。
サプライズに成功した子供のようだ。
でも僕は…
あの光景が頭から離れなかった。
誕生日
キミを初めて意識した日となった。
HAPPY BIRTHDAY!
2019.5.16