top of page

private

 

ここで見張りについてもう3日目。

とんでもない山奥の秘境。

シャワーすら浴びる事も出来ず…

そんな事思う事態ではないけれど

忘れていないのかしら?

オンナなんですけど!

「どう?何か変化は?」

近づいてきたジョーに少し距離を開ける。

髪はバサバサ

身体のニオイとか…

大丈夫かしら。

彼はそんな事全く気にする様子はないけれど…

オンナなんですけど!

「まだかかる様だから、物資を持ってきてもらうように連絡したよ。もっとも持ってきてもらうまで2日かかるらしいけど…」

あと2日もこのまま?!

絶望的な気持ちになる。

「その時交代したらダメなのかしら?」

ジョーはえ?と首を傾げる。

「もう限界!シャワーも浴びれないなんて!」

我慢できずに思わず口に出す。

「確かにそうだけど…誰も見ていないからいいじゃん」

いいじゃん?

誰も見ていない?

あなたは空気なんですか?!

​「じゃあ物資にシャンプーや、ボディーソープを追加するわ。その辺の川にでも飛び込むから!」

フランソワーズの剣幕に、何でそんなに怒るの?と言わんばかりの抜けた顔。

年頃の女の子をこんな山奥に5日もシャワーも浴びれない状態にしておくなんて…。

それとも…

あなたは私をオンナだと思っていない?

「物資持ってくるのは2日後よね?」

「うん、16日って言っていたっけ…あ、」

その後彼がボソッと独り言を呟いたのをフランソワーズは聞き逃さなかった。

「無線貸して!あなたが要請するととんでもないものになりそうだから!!」

「何だよ!!そんなに信用出来ないの?」

「いいから!!」

フランソワーズはジョーから無線を取り上げ、彼に聞こえない距離まで移動すると、通信を始めた。

無線に出たジェットにはたっぷり愚痴も言いながら、シャンプーを始めとする入浴グッズと、洗濯洗剤。

そして

「ショートケーキを2つお願いするわ」

「は?何でだよ!!そんな山奥でケーキ食べるのかよ?!」

「甘いものが食べたくて集中出来ないの!私1人だけケーキ食べちゃ悪いでしょ?ジョーの分もお願いね!」

フランソワーズは交信を終えると、ジョーに無線を返す。

2日後のサプライズを子供のように期待する。

川に飛び込む為の入浴グッズよりもっと楽しみなもの…

彼の驚いた顔と、照れた顔。

うっかり口に出た彼の言葉が、この先忘れる事のない日になった。

「あ、その日誕生日」

Happy birth day♪

2017.5.16

bottom of page