top of page

存在理由
目が覚めた。
ぼんやりと見えた物は蒼。
その蒼から水のようなものがポタポタ落ちている。
左手が暖かく、その手に水が落ちているようだ。
誰かが手を握っている…。
「又無茶をして!!死んじゃうかもしれなかったのよ!!」
死んじゃう…か。
どうせ僕が死んだって誰も悲しむ奴なんていない。
声に出してはいないのに、左手をぎゅっと強く握られた。
暖かい…。
「私だって自分の身くらい守れるわ、だからもう無茶しないで!!」
うそつけ、君は僕がいないとダメなんだ。
…え?
あ、そうか。だから僕は生きているんだね。
君を守るために生かされているんだ。
だから大丈夫。
僕は死なないよ。
君を守らなきゃいけないから。
多分…だけどね。
2015.4.24
bottom of page