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助手席のキミ
久しぶりの2人きりの外出だった。
かなり遠出をした。
行き先なんて決めてない、車の中で色々話をしたかった。
彼女も眼に映るもの全てが珍しいらしく、あれは何?これはどういう意味?
と矢継ぎ早に聞いてくる。
彼女が綺麗と指差した山々が見えるインターで降りてみた。
天気も良く、気温も暑くはなく寒くもない。
紅葉にはまだ早かったけれど、山の緑に癒された。
地元食材をふんだんに使ったレストランで食事をし、少しあたりを散策した。
何を思ったのか、無心にドングリ拾いを始めて、大量のドングリをお土産に持って帰ると言った時にはさすがに何に使うの?と聞いてしまったが。
都会と違い何もない山の中だけど、彼女は楽しそうだった。
夕方になり、高速に乗る。
都心に帰る車で渋滞が起こっていた。
いつもなら迂回路を考えたり、その手がなければうんざりしている所だが…
助手席で気持ちよさそうに寝息を立てている彼女の顔を独り占めできるのなら、もうしばらくはこのうっとおしい渋滞にはまっているのも悪くないな。と思った。
2015.9.25
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